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- 2018.12.18
- 株式会社イワミズ presents POWER HALL 2018~イヤー・エンド・スペシャル~大会情報
恒例の鈴木健氏による大会見所前編12.28「POWER HALL 2018」①プロレス界でもっとも絵になるボクサーが持っていくのを新星・吉田が阻止するか
2018年最後のPOWERHALLは、濃厚かつまるで違うタイプの6人からスタートする。ヨシタツは元WWEスーパースターで、現在は全日本プロレスを主戦場とし宮原健斗とのコンビで世界タッグ王座を巻いた実績を持つ。ロッキーはパンクラスISM所属ながらその名の通りボクサーで、グローブを着用し通常のボクシングではまず見られない劇画顔負けのパンチを放つ男。吉田はKAIENTAI DOJO期待の新星で、キャリア3年ながら老舗団体・新日本プロレスにも見いだされ11~12月開催「WORLD TAG LEAGUE」にヤングライオンの海野翔太とのコンビでエントリー。並みいる先輩たちにぶつかっていく姿が支持された。
佐藤もパンクラスMISSION所属として幅広い活動を続け、全日本ジュニアの一翼を担う存在。橋本は柔道三段の実力に裏づけされた豪快な投げを得意とし、2003年の大みそかにはアントニオ猪木プロデュース総合格闘技イベント「INOKI BOM-BA-YE」に出場しアリスター・オーフレイムと対戦するなど、MMAルールの経験もある。そしてKAZMAもヨシタツ同様に元WWEで、どんなリングに上がっても対応できる幅広いレスリングと小賢しいテクニックで相手をほんろうするくせ者タイプだ。
6人の中で接点を結ぶとすると、ロッキーと佐藤は鈴木みのるの店「パイルドライバー」でともに働き、東京愚連隊が認定する東京インターコンチネンタルタッグ王座を保持していたこともある。ヨシタツと佐藤はいずれも全日本へレギュラー参戦中で、吉田にとってKAZMAはK-DOJOのOBにあたる。それ以外は深い関係性がないため、非常に予想しづらいカードと言っていいだろう。
ただし“持っていく”可能性が高いのはロッキーだというのが街の声。「今、もっともプロレス界で絵になるボクサー」と評されるように、パンチを繰り出す時の動きがあり得ないほどダイナミックで、識者の中には「ロッキーがパンチを放つと『リングにかけろ』よろしく背景が宇宙空間に見える」と言う者もいるほど。確かに、仰向け状態でダウンする相手にジャンプして落下させるパンチは香取石松のハリケーンボルトをほうふつとさせるが、本人はあくまでもロッキーだから、すべての感情を「エイドリアーン!」のみで表現し(O次郎の“バケラッタ”のようなもの)、得意のパンチを「バルボアブロー」と名づけている。
テキストを読むだけですこぶる幻想が膨らんだと思われるが、他の5人はそれに食われぬようにしなければならない。佐藤はロッキーを知り尽くしているのが強みであり、橋本が柔道殺法を全開にすればボクシングvs柔道の様相も呈してくる。そしてKAZMAは「ちょっと待った!」の一声で相手の動きを止める達人であり(そこから延髄斬りをサク裂させる)、さすがのロッキーも不意に言われたら人間の習性でパンチを止めてしまうだろう。
そうした中、前回のPOWERHALLでは長州力とチームを組んだヨシタツがどう立ち回るか。ヤングライオン時代、そのパートナーに抜てきされた恩を感じる男だけに、プロデュース興行へ出場する思いはメインであろうと第1試合であろうと変わらぬはず。直接的な接触はなくとも、メインに出る長州へいい形でつなぐ姿勢で臨むはずだ。
そして吉田は数年後のプロレス業界において主翼を担えるほどのポテンシャルを秘めた若者。右ハイキックからバックドロップへつなぐ必勝パターン(通称・吉田定食)へ持ち込めば、海千山千の3人の中から勝利をあげても不思議ではない。このリングで顔と名前を売り、存在を見せつけて自分の団体へ観客を引っ張るのもPOWERHALLの意義。吉田には、それを期待したい。